ジャンボフェリー・りつりん2で満喫!秋の小豆島・寒霞渓弾丸日帰り旅| 土庄雄平が行く 新しいフェリー旅#6

人気のトラベルライター土庄雄平✕ジャンボフェリーのコラボ連載!2024年7月1日よりのダイヤ改正を記念して、読者の皆様に、8時15分神戸発のジャンボフェリーを利用して旅する、観光情報をお届けします。
第四回目は、小豆島のご当地ソフトクリームを中心に定番観光スポットをご紹介。ぜひご覧ください。

土庄雄平

トラベルライター/フォトグラファー。雑誌や新聞、旅行情報サイトで記事を執筆するほか、数々のフォトコンテストで入賞実績をもつ。得意ジャンルは自転車旅・山岳旅・島旅・秘湯旅・旅とキャリア・グルメの6つ。ペンネームの『土庄(とのしょう)』は、トラベルライターの活動の原点となった大好きな小豆島の地名から拝借している。

ジャンボフェリー・りつりん2で満喫!秋の小豆島・寒霞渓弾丸日帰り旅

秋の小豆島を訪れる際の醍醐味と言えるのが、島の中央に位置する寒霞渓での紅葉ハイキングです。
今回は、ジャンボフェリーの深夜便・りつりん2を利用し、秋の小豆島を存分に味わう日帰り旅モデルコースをご紹介します。

1:00 @神戸港 深夜便りつりん2乗船

小豆島に弾丸旅行をする際、ジャンボフェリーを重宝する決め手となっているのが、深夜便りつりん2の存在です。深夜1:00に神戸港を出航し、高松港での停泊を経て、7:30に小豆島坂手港に到着します。

仕事終わりの平日夜もフル活用でき、寝ている間に目的地に到着できるこの便は、まさに”移動式ホテル”として筆者も愛用しています。

深夜便を利用する際のポイントは2つ。快適な寝床を確保するために、出航の1時間前にはフェリーターミナルに到着すること。そして、周囲の音が気になる方は耳栓を持参することをおすすめします。
効率的に移動できるだけでなく、神戸大橋の夜景が海に映る美しい神戸港や、ライトアップされた明石海峡大橋など、道中の景色も見どころです。


雄平のおすすめポイント
 

早朝5時ごろに高松港に到着する際、突然流れるテーマソングで強制的に目覚めることになります。「風が恋を運ぶ~海を遠く渡り~二人を結ぶジャンボフェリー〜♪」というこの曲、一度聞くと病みつきになるフレーズとメロディーです!(笑)

7:30@小豆島坂手港 下船

季節にもよりますが、10月から11月の秋の時期には、高松港〜小豆島坂手港へ向かう途中、瀬戸内海上で美しい日の出を迎えることができます。海がふわっとオレンジ色に染まる感動的な景色が広がります。深夜便の利用かつ早起きの特権です。

色彩が変わっていく景色と心地よい瀬戸内海の潮風を楽しみ、いよいよ小豆島坂手港に到着。港にはJネットレンタカーのほか、シェアサイクルHELLO CYCLINGのポートがあります。寒霞渓ロープウェイこううん駅までは車で約20分、電動自転車で約1時間です。


雄平のおすすめポイント
 

道中、小豆島町・醤(ひしお)の郷(マルキン醤油の前)を通過すると、もろみや醤油の独特の香りが鼻腔を通り抜けます。「小豆島にやってきた!」という旅情を感じさせる筆者イチオシのポイントです。(笑)

8:00〜 @寒霞渓ロープウェイこううん駅(紅雲駅)

日本三大渓谷美にも数えられる小豆島の寒霞渓(かんかけい)。小豆島最高峰の星ヶ城山(ほしがじょうやま、標高816m)から海までひと続きで、思わず息を呑むダイナミックな渓谷が展開します。紅葉の見頃は例年11月中旬で、全国から多くの人々が訪れる景勝地です。
そんな寒霞渓では、山麓のこううん駅(紅雲駅)〜山頂駅を10分ほどで結ぶ寒霞渓ロープウェイが運行しています。眼前に迫る奇岩や怪石、そして四国方面まで見渡せる瀬戸内海の大パノラマは必見です。


雄平のおすすめポイント
 

行きに寒霞渓ロープウェイを使い、帰りは寒霞渓登山道(裏八景)を下山してくるハイキングコースがおすすめ。空と地上の両方から寒霞渓の紅葉が楽しめますよ。

8:10〜 @寒霞渓ロープウェイ山頂駅

山頂駅に到着したら、ハイキングを楽しむ前に、まずはおすすめの観光名所をサクッと巡りましょう。まず一つ目は「寒霞渓第一展望台」。山頂駅でロープウェイを降りてすぐ、渓谷側に進んだところにあり、圧巻のスケールを誇る渓谷から小豆島町までを一望できます。

二つ目は、瀬戸内国際芸術祭2022で公開されたアート作品「空の玉」(作家:青木野枝)。山頂駅から5分ほど、山道を歩いた先にある、空と森、山と風など、小豆島の自然を感じられるこの場所は、寒霞渓の新たな名所として注目を集めています。

山頂駅を降りてすぐの場所にある一億円トイレもディープなスポットとして知られています。冷房完備、床暖房、ウォシュレットなどの設備は、建設当時は画期的だったそうです。

9:30 星ヶ城山登山

それでは寒霞渓の紅葉ハイキングに出発しましょう。まずは三笠山を経由し、星ヶ城山を目指します。少し急な上りが続くのは三笠山までで、その後はゆったりとしたアップダウンが続く道を進みます。標高差は約250mで、往復約1時間ほどの行程は、足慣らしにちょうど良い内容です。

登山道の多くは展望がありませんが、頂上へ到着すると、思わず吸い込まれるような小豆島の大渓谷が展開!またミャンマー様式の仏塔であるパゴダが目印となっており、どこか異国情緒を醸し出す景観を作り上げています。


雄平のおすすめポイント
 

その名の通り、かつて中世にはこの瀬戸内離島の最高峰に城館があったことが分かっています。この場所が関わった南北朝時代の歴史が、農村歌舞伎の演目などの民俗芸能>としても伝えられているのは興味深いですね。

10:00 裏八景ハイキング

寒霞渓の美しい渓谷は、表十二景裏八景として知られ、それぞれの景観を楽しめる登山道が整備されています。
特におすすめなのは、裏八景を巡るコースです。見逃せないスポットは二つあります。まず一つ目は、裏八景の第二景「松茸岩」。絶妙なバランスで立ち続ける姿は、なぜ崩れないのか不思議に思えるほどです。

次に注目したいのが、裏八景の第三景「石門」(別名:石門洞)。荒々しい渓谷石でできたアーチは、初夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪といった四季折々の美しい自然を映し出します。寒霞渓登山のハイライトとも言える、渓谷の神秘に出会えるスポットです。

表十二景ハイキング

体力に自信がある方には、ロープウェイを使わずに寒霞渓登山道を往復で歩くことをおすすめします。表十二景では、渓谷を形作る巨岩を見上げながら進むのが醍醐味で、特に登りのルートとして最適です。表十二景の第十・烏帽子岩(えぼしいわ)越しに見る瀬戸内海の眺めは圧巻です。

四方指展望台ヒルクライム

寒霞渓まで島の東西南北から4つの道が走る小豆島は、瀬戸内離島のヒルクライム(自転車で坂を上がること)の聖地として知られています。中でも寒霞渓の中腹を縫うように走る小豆島ブルーライン(県道29号線)の景色は格別!寒霞渓にある四方指(しほうざし)展望台へ到着すれば、疲れを忘れさせてくれる圧倒的な絶景が待っています。


12:00 @ウチンク

寒霞渓の紅葉ハイキングを楽しんだら、麓の内海の町でお昼にしましょう。イチオシのお店は、素麺工場をリニューアルしたおしゃれなレストラン「ウチンク」です。“自分の家”がコンセプトの落ち着いた空間で、小豆島の食材をふんだんに用いた創作料理をいただくことができます。

おすすめは、小豆島産の朝採れ野菜に彩られたハンバーグ。フォークを入れると、肉汁とともに半熟卵がとろりと溶け出します。下味は地元の「ヤマロク醤油」さんの醤油。お肉の旨味にコクとキレが加わり、独特の味わいに仕上がっています。

※小豆島でも特に人気のあるお店なので、事前に予約をして訪れることをおすすめします。

13:30 オリーブのリーゼント

最後に訪れてほしいのが、瀬戸内国際芸術祭の作品の一つ「オリーブのリーゼント」です。このモニュメントは、オリーブの実をモチーフにした顔にリーゼントがついたユニークなデザインで、オリーブの木々に囲まれた広場に佇んでいます。奇抜なデザインながら、周囲の風景に見事に溶け込んでいるのが面白いところ。隣のお宅で貸し出されているリーゼントの被り物と一緒に写真撮影をするのが定番の楽しみ方です。


雄平のおすすめポイント
 

このオリーブのリーゼントがある広場は、醤油蔵通りを抜けた場所に位置しています。日本的と西洋的な要素が混ざり合う風景こそが、小豆島の魅力の一つだと思います。

15:15 @小豆島坂手港 新船あおい乗船

帰りは、ジャンボフェリーの新しい船「あおい」に乗船します。このフェリーには、船旅をより楽しめる工夫がたくさん詰まっています。まず注目したいのは、青い海に映える「空のテラス」。ここでは、裸足でリラックスしながら、移り変わる景色を楽しむことができ、情緒あふれる船旅を堪能できます。

さらに、小豆島名物のMINORI GELATOやオリーブうどんなど、多彩なグルメも楽しめるのが魅力の一つです。単なる移動手段としてではなく、神戸へ戻る旅の最後のひとときまで、存分に旅を満喫できますよ。


雄平のおすすめポイント
 

オリーブや棚⽥といったデザインが積極的に採用されており、フェリーの随所に小豆島を感じられるのが面白いです。

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